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2011年10月30日

与那覇歩ライブレポ「アフリカの実」

与那覇歩ライブレポ「アフリカの実」


与那覇歩ライブレポ「アフリカの実」


与那覇歩ライブレポ「アフリカの実」


与那覇歩ライブレポ「アフリカの実」


与那覇歩ライブレポ「アフリカの実」


10月10日の滋賀・石山のNatureでの与那覇歩ライブレポをお届けします。
いつもながら、アップが遅れ申し訳ありません。
書きかけて2週間以上放置しておりました。相変わらず猛烈に忙しいのですが、それ以外の理由もありました。
アフリカから「ブツ」が届くのを待っていたのですよ。ブツが何かは、最後段落のお楽しみ。


今やクオーター(3ヶ月)に1回のペースとなった歩さんの関西ライブ。今回はちょうどその時期に先約の用事があり、結局最終日夕方の滋賀ライブにしか参戦できませんでした。

石山駅の近くのCafe・Natureは、ステージと客席が密接したこじんまりとしたスペースです。そして、運営は歩さんが小学校から高校時代に、姉のように慕った西山さんが仕切っており、アットホームな雰囲気にあふれています。
ほとんど演出がなく生の姿をさらけ出した歩さんの唄とMCが聴けると言うことで、関西の歩ファンの間でも人気の高いライブです。


鬼妻を乗せて、車で会場に向かいましたが、高速道路の2ヶ所で事故発生。連休最終日の夕方で国道は大渋滞。鬼妻がグーグー居眠りする横で、小生は「このままでは遅刻するのでは」とあせりまくりでした。
開演までには、なんとか石山にたどり着きましたが、連休の疲れと運転のストレスで、くたくたになって会場に入りました。

入り口で西山さんが、アル中の小生に向かって「今日はビールの用意がありますよ。」との優しい言葉。前回まで置いてなかった気がします。
小生はライブ会場では、99%酔っ払ってます
酔わないと理性が勝り、完璧を期待しすぎて、例えば、ミストーン一つが気になったりして、楽しめないことが多々あります。音楽を楽しむには、酔ってリラックスする必要があります。
逆に、素晴らしい音楽は、幸せな酩酊をもたらします。

小生、飲みたい気持ちをぐっと抑えて、「今日は運転手ですから」と言って、蜂蜜レモンをいただきました。


この日の歩さん、本来リラックスが売りの滋賀ライブで、意外や意外、緊張モード。与那覇歩を継続観察している小生としては、この変調を見逃すはずがありません。
今回の関西ライブ、ごもくとの2マンライブや、ワンマンライブや、大新さんの大イベント等が立て込んでいて、疲れもあったでしょう。
それよりなにより、西山さんのお知り合いが多かった客構成が変化して、「滋賀ライブは少し違うぞ。」という噂を聞きつけた初参戦のお客さんが多く押し寄せていました。
いつもは、小生を含めていい加減な(失礼!)酔っ払いのお客が多いですが、今日は大きな期待を背負ったシラフの観客。一方歩さんは、リラックスライブのつもりだったので、出たとこ勝負のセットリストなし。

10代の時から百戦錬磨の歩さんですが、「お客の期待に応えなくちゃ。」という意識が人一倍強い人ですから、自分の見込みとギャップがある時に、動揺する場面がまれに見受けれられます。
気心の知れた恵美さん、綾乃さんはいません。関西での心強いサポート役、ヨッシー氏もいません。今日はたった一人。目の前には、かなりの人口密度で目を爛々と光らせた客。
こうなると、狭い会場がプレッシャーとなって迫ってきます。お酒を飲んでない小生も、自分のことのように緊張してきました。

つかみは、「てぃんさぐの花」「十九の春」「デンサー節」と安パイ路線。この数日間、のどを酷使気味で少しハスキーボイスになりかかっていましたが、それでも素晴らしい歌です。
静かな雰囲気なので、三線の左手のタップ音が、バスドラの音のように増幅されています。少ない音数を補って、リズムのボトムをいい感じで支えています。

しかし、緊張は続きます。
「安里屋ユンタ」で客席のお囃子を期待するも、お客さんの方も緊張気味で、お囃子不発です。
歩さん、「今日は静かですね。こういう緊張感も嫌いではないですが。」と苦肉のMC。
小生も酔っていないため、いつものようにバカ騒ぎできず、缶ビールをクイっとあおりたいなあと渇望していると、歩さんが、缶ビールならぬコカコーラのPETボトルを手にしました。

ほほー。いつもは気にも留めない光景ですが、今日はヒラメくものがありました。歩さんの緊張緩和策は、お酒ではなくて、コーラなのですね。

コカコーラのキャッチコピーは、「スカッとさわやか、コカコーラ」。英語では、「Sparkling and Refreshing,Coca-Cola.」。直訳すると、「泡がはじけてリフレッシュ」といった感じでしょうか。「スカッとさわやか」は、なかなかの名意訳です。

一日に世界で13億杯も飲まれてるコカコーラ。反アメリカの小生も、毎日昼食後に必ず(ダイエット)コークを飲んでおります。目的は、カフェインを摂取して、午後の仕事に備え、脳に刺激をシャキとさせるためです。カフェインといえばコーヒーですが、炭酸や香料の影響も相まって、お昼のリフレッシュには最適です。


コカコーラのレシピは、トップシークレットで、いつの時代も会社の重役2名しか知らないと言われています。2名が同時に交通事故やテロに会うことがないように常に別々に行動し、一人が死んだり退職したりしたら新たな一人が任命されるとのことです。アメリカの秘密工場で作られた原液が世界中に運ばれ、ぶどう糖液と炭酸水で希釈されて販売されるというわけです。

コカコーラの前身の飲料は、1885年にアメリカ・ジョージア州アトランタで薬局を経営するジョン・S・ペンバートン (John S. Pemberton) によって開発されました。最初のレシピは、南米のコカの葉とアフリカのコーラの実をワインに漬け込んだものでした。コカの葉とコーラの実から作ったので、後に「コカ・コーラ」と名付けられたわけです。

コカは言わずと知れたアッパー系では最強の麻薬、コカインの原料です。コーラの実は、アフリカ原産のカフェインを大量に含む木の実で、その強烈な興奮作用により、村の儀式やお祭りに使われたと言います。
つまり、初期のコカコーラは、麻薬を含む興奮剤であり、実際にヘロイン中毒などの緩和薬として売られていました。

その後、禁酒令によりワインが炭酸水に代わり、コカの葉が麻薬を含むことから規制され、コーラの実もコストが高いということで、代わりに緑茶から抽出したカフェインが添加されるようになりました。コカの実由来の黒い色は、カラメル色素にとって代わられました。
風味は、ライム、レモン、ナツメグ、コリアンダー、ネロリ、シナモンを調合してつけられているようですが、なんせ世界で2人しか知らないとのことで、詳細は分かっていません。

いずれにしても、「スカッとさわやか」感をもたらす源は、カフェインであることは間違いありません。カフェインは、覚醒作用、脳細動脈収縮作用、利尿作用があり、眠気、倦怠感の除去に効果を発揮し、医薬品にも使われています。
コカコーラの瓶1本にカフェイン50mgが含まれているといいますから、ドリンク剤1本分、薄いコーヒー1杯くらいの量でしょうか。缶とかPETボトルでは、液量見合いでもっと多く含まれることになります。


コカコーラを飲んだ歩さん。
漂う緊張感を振り払い、気合を入れ直すことができたのでしょうか。
「どぅなんちま」「童神」の残り2曲で早々と1st setを引き上げて、休憩を挟んだ2nd setからが、もの凄かった!
コーラの発奮作用なのかどうかは分かりませんが、タイミング的には薬理作用が効いて来るころです。

初披露の「アガローザ」。大工哲弘さんもこの曲の前にいつも長いMCをすることから、八重山の人には格別な曲であることがわかります。
静かな三線もしっかりしたグルーブ。ハスキー気味の声が一変して、伸びとツヤが全開です。ずっと鳥肌ものでした。
2nd setは、会場のプレッシャーのかけらも感じさせない、むしろ圧倒するような凄い曲の連発でした。
ピアノ曲はさておき、いつもの「スンカニ」「島々美しゃ」「トゥバラーマ」等、ギターの伴奏がない分さらにダイレクトな迫力が伝わってきました。今年1、2の出来ではないかと、冷静に分析できるシラフの小生は思いました。

歩さんは、カフェインの力など借りなくても、歌の力で聴衆をねじ伏せることができる唄者です。今回もそれを目の当たりにしました。
しかし、そうは言っても、ミュージシャンも精神的に大変な稼業であり、アルコールやカフェインやニコチンの力を借りることもあるでしょう。
コカコーラが与那覇歩の気合の一つの源になっているかも知れないと思った今回のライブの一場面なのでした。


そう思った小生、ネットで、ある「ブツ」を注文してみました。オリジナルのコカ・コーラに処方され、その名前の由来となった「コーラの実」です。
小生が注文したのは東京のハーブ商社ですが、その実は、はるばるアフリカ大陸から小生の手元にやってきました。

じっと観察。茶色の乾燥した実。
確かにコカコーラの色を連想させます。
匂いをかぐ。あまり匂いはしない。
一口なめる。あまり味はない。

気合を入れるために、アフリカの儀式で使われ、イスラム圏では唯一使用が認められている興奮剤とのこと。
倦怠感や緊張感から発奮するための薬剤として、世界的、歴史的に認知されてきた茶色の実です。


小生、次の日に大学生200人の前で講義をしなければならないことを思い出しました。小生は教員ではないので、会社のプレゼンやミュージシャンとしてのライブの時とは違って、「これは緊張するなあ。いやだなあ。」と思っていた矢先に、この実を入手したのでした。
「よっしゃ。講義の前にこれを食べて発奮しよう。」と思い立ったのでした。


当日、某大学の一番大きい講義室にうじゃうじゃ学生が集まっていました。
あちゃー、こりゃビビるわ。
小生、ポケットに入れていたコーラの実を、PETボトルの水と一緒に飲み込みました。すると、瞬時に効果が現れました。



  えー!!!
  なんじゃ、こりゃ~~!!!!







(2週間待たせたわりに、中途半端なオチですんません。)

与那覇歩ライブレポ「アフリカの実」



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