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2016年01月17日

2015年ライブ観戦ベスト10

 9月に安保関連法が成立して、2015年は嫌な一年になった。7月に衆議院で法案が可決された翌日、小生は那覇で反対デモに同行した。安保関連法は、ある意味辺野古の基地移転とセットである。沖縄にとってはより切実な問題なのだ。
2015年ライブ観戦ベスト10

 その晩、小生は自衛隊那覇基地のサマーフェステバルに行ってみた。変貌を遂げたMerryさん(具志恵)のロックバンドなどを楽しんだが、司会をしたり三線を演奏したりする若い自衛隊員の屈託のない笑顔や言動が、先ほどのデモとの対比で痛々しかった。
 「国を守ります。」と言う若者。沖縄で20万人が死んだ先の戦争では、軍隊は決して国民を守らなかった。軍隊の若者は無念の死を強いられた。過去の歴史が今後の姿も示唆している。
2015年ライブ観戦ベスト10

 突き詰めれば、戦争とは「大資本と大企業と為政者を儲けさせるための茶番」である。仮想敵の連中とも利害は一致している。世界の戦争や紛争は全部大仕掛けな茶番なのだ。騙されてはいけない。苦しむのはいつも国民であり一般の兵士だ。

 安保関連法が成立した後も全国でデモが相次いでおり、12月には代々木公園で高校生の団体(有名な団体らしい)も見た。池袋のライブハウス「鈴ん小屋」でも入り口にダンボールの立て看板が掲示してあった。ミュージシャンが世間に発信することは珍しくないが、ライブハウス自身の発信は初めてだと感激していたら、そう言えば沖縄コザのライブハウス「ZIGZAG」では、数年前から入り口に反戦ステッカーが貼り付けられているのを思い出した。
2015年ライブ観戦ベスト10


2015年ライブ観戦ベスト10


2015年ライブ観戦ベスト10


 それでは、小生の備忘録であるが、恒例の2015年ライブ観戦ベスト10をまとめる。

【1位】
 二代目スケチヨ
 10月25日
 @東京・池袋・鈴ん小屋
2015年ライブ観戦ベスト10

 びっくりした。フォーク界のピーター・ガブリエルである。変幻自在のキャラ作り、ストーリー性、音楽性。不確定情報では、文楽の義太夫節に弟子入りしていたとか。場末のスナックで歌っていたキャリアも魅力を倍増させていてる。今はコンビニ店員。今年しばらく追っかけます。


【2位】
 根路銘利紗(Lisa Oki)
 1月31日 
 @東京・六本木・島唄楽園
2015年ライブ観戦ベスト10

 去年一位のLisaちゃん。(彼氏と別れて?)メジャーデビュー目指し、5月には沖縄から上京。今や乗りに乗っている。この日の「オジー自慢」をYoutubeにアップしたら、アッという間に5万hit。ひょっとしたら、今年メジャーブレイクする予感がする。歌だけでなく、魅力的な愛すべきキャラ。


【3位】
 Nadja(from Mozambique)
 8月28日
 @東京・高円寺・円盤
2015年ライブ観戦ベスト10

 モザンビークのスラム育ちのNadja。教育支援や公衆衛生改善を進める日本のNPOが来日公演を企画した。モザンビークはアフリカの東海岸だが、西海岸のユッスー・ンドゥールやサリフ・ケイタに似たリズムの軽快さと歌の緊張感を感じた。後進国に外資が入れば入るほど、貧困や格差が広がる矛盾がここにもある。


【4位】
 川下直広カルテット
 9月22日
 @東京・合羽橋・なってるハウス
2015年ライブ観戦ベスト10
 
 80年代末から90年代に日本のジャズ界で大活躍した「フェダイン」の流れを汲むバンド。不破大輔は「渋さ知らズ」ではベースを弾かないが、ここでは強力なベースを披露。川下のビブラートサックスはもはや狂気。大沼に代わる若い若杉も大胆なドラミングで良かった。小生はいろんな音楽を聴くがこの手が一番のツボ。


【5位】
 与那覇歩
 2月15日
 @名古屋・錦・オキナワAサインバーKOZA
2015年ライブ観戦ベスト10

 かつて小生のブログの中心にあった歩さん。昨年は沖縄に行ってもライブのタイミングが合わず、すっかりご無沙汰の一年になってしまった。それでも東京ライブを中心に5本見た。いつ聴いても凄みのある歌。彼女の魅力はネーネーズ時代から不変である。名古屋は特に音響と照明が素晴らしかった。


【6位】
 小山彰太
 5月27日
 @札幌・北区・Lazy bird
2015年ライブ観戦ベスト10

 山下洋輔トリオや板橋文夫トリオで活躍した日本のジャズ界の大ドラマー。過去に東京で何度も見て来たのだが、いつの間にか故郷の札幌に帰っていた。それを知らずに偶然札幌で見た。「東京では生活できなくてね。」という小山さん。こんな凄いドラマーが浮かばれないとは、日本の音楽界の現状を改めて嘆きたい。


【7位】
 マレウレウ
 11月3日
 @札幌・厚別区・北海道博物館
2015年ライブ観戦ベスト10

 アイヌの伝統歌「ウポポ」の再生と伝承をテーマに活動する女性ヴォーカルグループ。プロデュースはトンコリ奏者のOKIで、この日もミキサー席にいた。アイヌを迫害し差別した側から見た「夷酋列像」展におけるライブで、素晴らしい音楽も複雑な思いが残った。


【8位】
 池上本門寺・お会式お逮屋
 10月12日
 @東京・大田区・池上本門寺
2015年ライブ観戦ベスト10

 日蓮の命日の前日に行われる法要。数十万人が押しかけ、池上の商店街の年間売り上げの半分がこの前後に集中する。各地から集まった信徒団体の集まり(講中)が、行列し万灯や提灯を掲げ団扇太鼓や鉦を叩き題目を唱える。講中毎に様々な独創的なリズムが、恐るべき宗教的トランス状態を形成している。


【9位】
 大内清さん以下、茶花銀座商店街の皆さん
 5月3日
 @与論島・茶花・銀座商店街
2015年ライブ観戦ベスト10

 「与論十五夜踊り」が終わった晩、茶花・銀座商店街のお祭りへ移動したが、荒天のためお祭りは中止。名残惜しむ有志の人たちが、テントの中で三線、パーランクを持ってドンチャン騒ぎをしていた。小生は近くの酒屋で黒糖焼酎の一升瓶を買いその集まりに合流し、思いで深い夜を過ごした。


【10位】
 美鵬成る公 
 8月23日
 @東京・北区・赤羽会館
2015年ライブ観戦ベスト10

 昨年は東京周辺で行われた日本民謡協会の民謡民舞地区連合大会に何度か足を運んだ。そのうち2回で見た美鵬成る公さんの太鼓のプレー。少ない音数で最大限のグルーブを出す。ピシッとした姿勢と撥さばき。見た目も芸能なのだ。ドラマーの小生にとってはすごく新鮮だった。



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Posted by 猫太郎 at 16:56│Comments(0)音楽全般
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