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2010年06月05日

片山恵理 幻のライブレポ

ウチナーの皆さんは観たいライブや映画を探すのに、沖縄イベントサイトの「箆柄(ぴらつか)暦」を使われていると思います。ヤマトンチュでも、小生のような沖縄音楽好きは結構活用しています。

仕事や飲み会やその他用事のない晩は、とりあえず「LET'S ENJOY TOKYO」などと並んで箆柄暦をチェックします。都内の沖縄民謡酒場やライブハウスで、これぞと思うライブを発見したら、すぐさま飛んでいくわけです。激務サラリーマンのささやかな楽しみですね。

ところが、2回連続でやられました!
ライブハウスに行ったものの、箆柄暦記載の情報に誤りがあったため、お目当てのライブをやっていなかったのです。
けしからん!箆柄暦!!!

一回目は少し前の4月26日。
2代目ネーネーズメンバーだったMamiさん(当時のメンバーの誰なのか未だに分からず)のライブが新橋「何やってるbar」であるとの記述があり、慌てて仕事を終えて行ってみましたが、お店のネーネー曰く、「Mamiさんのライブは昨日でしたよ。今日のライブは新宿のはずです。」
小生、箆柄暦を再確認しましたが、2日連続で新橋になってました。

二回目は今週のことです。
箆柄暦を見て、ヤマトンチュ唄者の片山恵理さんを観るべく、高円寺「reef」に行きました。カウンターで一人瑞泉を飲んでいると、時間になって現れたのは、なんと小太りのオヤジシンガーです。
今帰仁出身のマスターに「あれれ? 恵理ちゃんは?」と尋ねると、「彼女のライブは先週でしたよ。」との答え。「えー! 箆柄暦に書いてありますよ。」と携帯の画面を見せると、「ん〜これは間違いですね。」と申し訳なさそうなマスター。

落胆して、やむなくオヤジフォークシンガー ブラッキー坂口氏(写真1)の弾き語りを聴いていましたが、どうもしっくり来ない。エイベックスのボイストレーナーをやっていた経歴もあるとのことで、歌はメチャ渋くて、ギターはメチャうま。そんじょそこらの餓鬼んちょには到底真似のできない年季の入った芸です。でもしっくり来ない。いろいろ考えるに、そこそこの個性はあるのですが、カリスマ性まで昇華されるような強烈な個性がないのですよ。予定調和のリズム、コード進行もそれに拍車をかけています。

ミュージシャンの最大の使命は何かというと、彼の個性と奏でる音のミックスによって、日常性を超越した、呪術にも似た非日常的(ハレ)の空間を作り出すことにあると思うのです。この手のフォークシンガーなら、フレッド・フリスばりのフリーキーなギターと咆哮・嗚咽系の歌唱が売りの三上寛氏(写真2 昨年@入谷なってるハウス)のような技と迫力がないと聴衆の魂を揺さぶることはできません。ブラッキー氏は上手くて渋いけれど、なお日常性の範囲の芸なのです。(ブラッキーさん、すみません。)

ご機嫌が悪い小生に、マスターが気を使っていろいろと声をかけてくれました。「来月また片山恵理さんのライブがありますから。」とか「新宿三丁目の『かりゆし』で毎日沖縄民謡をやってますよ。ウチナンチュから見てもあそこは本物。」とか「与那覇歩さんの招聘をトライしてみます。」とか。

帰り支度を始めていると、1st setを終えたブラッキー氏が小生の方にやって来て、気さくな笑顔で声を掛けてくれました。「今日は来ていただいてありがとうございます。最後まで楽しんで行って下さい。」

長年の会社勤めで、サラリーマンの惨めな習性が骨の髄まで染み付いている小生、スクっと立ち上がって、思わず口走ってしまいました。
「ブラッキーさん、本当に素晴らしいです。ギターはご機嫌、歌はブルーススピリットに溢れ感動的です。飛び込みで来たんですが、素敵な夜になりました。最後まで聴かせていただきます。」


バカヤロー、箆柄暦!!!(x x)

片山恵理 幻のライブレポ

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Posted by 猫太郎 at 02:58│Comments(0)音楽全般
 
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