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2010年05月31日

与那覇歩ライブレポ

5月22日与那覇歩さんのライブを那覇で観ました。

彼女が鮮烈なデビューを飾ったのは、2004年のネーネーズのアルバム「愁」でした。故郷与那国島を歌った1曲目「SUN-KANI」で、彼女は主旋律の上に乗る別メロで驚異の歌唱を展開します。

この1曲で完全にノックアウト!!以来彼女の隠れ大ファンでした。

昨年盆休みに、彼女を観るべく国際通りに移った島唄を初めて訪れました。しかし、彼女は2週間前にネーネーズを脱退したとのこと。ショックでした。渚ちゃんに「ソロになるため卒業した。」と聞き、それからというもの歩さんのソロ活動をいろんなメディアでウォッチしていましたが、手がかりなしでした。

昨年末に石垣のライブハウス「琉歌」に行った時のことでした。
散々酔っ払った後、店の出口にあった地味なフライヤー(ちらし)を何気なく手に取ると、「八重山フェスティバルin京都、出演『与那覇歩』」の文字が目に飛び込んで来ました。事態を把握し、驚くのに約3秒かかりました。翌日4ヶ月ぶりに島唄に行き、渚ちゃんに尋ねると「全く知らない。」とのこと。

待ちに待ったとはこのことです。1月17日、ついに久しぶりに彼女の生唄を聴くことができました。(写真1)

一言で言って、凄みのある唄の連続!!
張りのある声、抑揚のある節回し等全てが緊張感の塊です。SUN-KANIの原曲「与那国ションカネ」や「クンジャンサバクイ」など鳥肌なしでは聴けません。並大抵の唄者でないことは分かってましたが、分かっていても、その予想以上の素晴らしさ!!!
30分ほどのライブで小生くたくたになってしまいましたが、至福感に満たされていました。

今回はそれ以来のライブなのでした。これまた数ヶ月間、待ちに待ちました。前回はピン(ソロ)に対して、今回はギターの謝花綾乃さんとコーラス・お囃子の早田恵美ちゃん(漢字不明)が合流し3人グループの編成です。

一目見て、歩さんの表情が違っていました。笑顔が多く余裕があります。(写真2)
曲目も沖縄民謡だけでなくポップスや、アレンジだけで言えば、カントリーやレゲエまで大きく広がっていました。凄いだけでなく、押したり引いたり、猛烈に楽しい!!!!
彼女の歌がうまいのはもちろんのこと、トリプルコーラスも素晴らしいです。サポート2人の腕とキャラクターもなかなかです。

やっぱり長丁場のライブでは、凄みのある緊張感だけでは聴衆側も持ちません。緊張と弛緩のバランスが極めて重要で、歩さんはそのあたりのツボもしっかり分かっているようです。
彼女の生まれ故郷の景色で、弛緩のナンタ浜と緊張のティンダバナを同時に眺めるがごとくです。(写真3=これも小生撮影)

そして、人間性にも感心しました。
MCで沖縄戦に言及するのも若い人がなかなかできるものではありませんが、小生がさらに感心したのは「某グループ」についてです。

「バイバイ沖縄」「平和の琉歌」と2曲演奏する一方で、「私は前は某グループ(彼女自身の表現)にいましたが…」と、某グループの名前をあえて出さないということは、何がしかのシコリがあるに違いないことを想起させます。しかし、小生がライブが終わった後「明日は某グループ(ここはグループ名)を観に行きます。」と言うと、逡巡の表情を見せた後、「これからも与那覇歩も某グループもよろしくお願いします。」って言ってくれました。エライなあ。

去年の8月には本当にがっかりしたけれど、歩さんは某グループを飛び出すことによって一皮剥け、もっと大きく成長するに違いないとつくづく思いました。固着したプロデュースの枠に収まる唄者、ミュージシャンではありません。

与那覇歩は間違いなく万人の魂を揺さぶる大唄者になる! 
小生も年の功で何千、何万人ものミュージシャンを観て聴いてきましたが、そう確信しております。
「頑張れ!与那覇歩!!」小生も時間とエネルギーが続く限り彼女を応援したいと思います。

これを書きたくてティーダブログを立ち上げました。

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この記事へのコメント
ハイタイ!!チャーガンジューですか??
友達から情報を聞いて、コメントを書かせてもらいます!!
まず、初めに猫太郎さん「本当にありがとうございます」
猫太郎さんを含め、いろんなファンの方がnenesを卒業しても、応援してくださることに感激・感謝しています。
最近、みんさんがブログやライブ情報を調べて応援しにきてくださってます。
いきなり卒業という事でたくさんのファンの皆さんや、NENESのメンバーには大変ご迷惑をおかけしました事お許し下さい。
「本当にすいません」
私は、今自身の島、また、八重山の民謡をもっともっといろんな人に聞いてもらいたいと思い、まずは、自分自身でどこまでできるかを確かめたいと思いソロ活動することにしました。今現在、島の唄や八重山の民謡を唄ったり、語りついでいる若い子がいないという事に、私の大好きな島唄を守るといっては大げさになりますが、残したいという思いで少しずつですが、勉強してます。
また、今まで事務所にいたことで、最初から恵まれた環境でいたことのありがたさを感じ、スタッフや関係者の仕事や、大変さをソロ活動を通して、学び感謝しながら自分の歌の道を究めていきたと思い、今毎日いろんな事を勉強しながら頑張っています!!!
まずは、初心に戻り、今までのありがたさを身に感じたいと思います。
nenesで学んだことは本当にたくさんあります。
そこで出会えたたくさんのファンの方々からもいろいろパワーや素敵なことを学ぶことができました。
人に自分の思いを歌で、伝えることはすごく難しくて、でも、いつの日か一人一人の胸にちゃんと届いてくれたらうれしいです。
nenesは、私の振り返る場所であり、大切な思い出・足跡です。
歌に対する思い、人に対する気持ち、私は、生きてる限りそれを大切にして頑張っていきたいと思います。
これからも、nenes共々応援よろしくお願いします。
                 与那覇 歩
Posted by 与那覇 歩 at 2010年06月02日 00:27
>歩さん

なんとかチャーガンジューしておりますが、こんな場末のブログにまで来ていただきまして大変恐縮しております。
感激です!!

nenesの件、わざわざ説明していただく事態になって申し訳ありません。

小生も歩さんの唄の中では、八重山民謡が一番好きです。八重山の厳しい歴史、人々の思い、裏返して生きる喜びが、ちゃんと伝わってきています。ホント素晴らしいです。


そうそう、6/19滋賀のチケット、ゲットしました。
当日東京で登川誠仁先生のライブをブッキングしていることに気がつきましたが、キャンセルして歩さんの方に行きます!!

この際翌日の京都も行くか思案中です。
日曜に京都に行くとなると愚妻もついてくると思われますが、前日は妻に内緒で行っておりますので、万一お話する機会があっても「昨日はありがとうございます~」なんて言わないで下さいね。夫婦喧嘩の元になりますので。

これからも機会を見つけて聴きに行きますので、どうぞよろしくお願いします。
Posted by 猫太郎 at 2010年06月02日 23:48
 
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